Match maker
「聞きたい事がある。」

【おお、珍しいな。】

「恋人がいる時は0を使えないのか?」

【ああ、厳密には日常のサポートとしては使える。ただ、成婚へのサポートとしては使えへん。倫理的に、問題やろ?】

「…彼女は結婚希望者だろうか。」

【彼女?】

「…今日…同じ飲食店に居た。0を所持はしていなかった。」

【…特別やぞ。ほんまはあかんねん。この情報を教えるのは。けど…“結婚希望者”や。0は所持してる。恋人がおる限り…まぁ、リサーチしても…上がってはこーへんけどな。】

なるほど。

なぜ、そんな事が気になったのか。

それから、なぜ…

毎日…その飲食店に足を運ぶ事にしたのか。

それに、ただのAI(機械)に話し掛けてみたりしたのか。

自分でも良く分からない。

無駄が嫌いな俺が、一番無駄な時間を過ごしていることも。
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