Match maker
第15話

女心と何とか

「実雅さん、どうかしましたか？」

ああ、気づけば雅実の事を考えてしまっていたのか。

品川さんにそう言われ顔を上げた。

「彼女の…元気が無かった気がして…」

ずっとそれが気になっていた。

品川さんが、噛んでいた唇を離して

「…あの方、ですよね。マッチングの…」

「ええ。」

「…意外でした。…思ってたより…」

「意外？」

「…いいえ、綺麗な方ですよね。…でも…えっと…」

「何？」

「アンバランスというか…恋人らしい雰囲気というか、とてもお二人の先に結婚があるとは…」

「はっきり、言って貰える？」

「…彼女が、実雅さんを好きなようには見えなかったなぁ。」

それは、そうだろう。

雅実は、俺を好きではない。俺が彼女を好きな様には

…それでも、彼女の気持ちは少しずつ俺に向かっては来ているはずだ。

雅実はまだそこまで俺を好きな訳ではない。

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