大嫌い、だから恋人になる
私は二人を部屋に通して、先にシャワーを浴びた。

こんなに制服濡らしたら、お母さんに怒られそう。

私は脱いだ服を洗濯機に入れた。ぐっしょりとして重い。

とうとう二人にも知られちゃったみたい。内緒ってわけじゃない。

でも出来れば触れて欲しくなかった。今さらだけど。

私は二人の為に飲み物を用意して、お菓子をお盆に乗せた。

「ごめん、二人とも待った?」

「ううん。気にしないで。ちひろは少し落ち着いた?」

「私は大丈夫。これ食べて」

私は二人にジュースとお菓子、なっちゃんには菓子パンを差し出した。

でもなっちゃんは菓子パンに手を付けなかった。

「ちーちゃん、何があったの?私たち力になれる?」

「ありがとう。ええとね、白崎君と私が初めて会ったのは、中学校二年の時でね・・・」
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