暗鬱な君に花束を



眺にそう言われて、なんだか笑ってしまった。


だって、礼奈ちゃんが拗ねるところは想像できるけど、雨月くんが拗ねるところなんて想像できなくて。


「いや、これ冗談じゃないから」


「うん。教えたいし、教えるつもり」


眺とだけ交換して、それでおわりなんて。


そんなこと、するはずない。礼奈ちゃんも雨月くんも大事な友達だもん。


「礼奈ちゃん、雨月くん」


思い立ったが吉日、とも言うし。忘れないうちに言っておこうと思い、後ろの二人に声をかける。


「美羽?どうした?」


「あのね、私、最近スマホ買ってもらったから……二人の連絡先、知りたいなあって思って。…教えてくれる?」


「もっちろん!」


「当たり前だろ」


そんな風に即答してくれるなんて、やっぱり嬉しい。


まだバスの中だというのに、お菓子交換したり、連絡先交換したり。


楽しいことがいっぱいで、こんな毎日が続きますように…と、にぎやかな中思った私だった。


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