拾い物は危険な新婚生活のはじまりでした
第六章 入院
11月に入った。

披露目の時のケガは少し痕は残るものの無事に治った。

お腹の子も6か月になり、最近は胎動も感じるようになっている

「奏さん、ここ触っててください」

「あぁ・・」

不思議そうにお腹に手を置く奏さん、すると、“ボコッ”「へ!」

もう一度“ボコッボコ”「動いた!」

「はい、最近は良く動くんですよ!」

ホント赤ちゃんって凄い、お腹の中でこんなに動くなんて、こうして動く度

この子を実感できるのは嬉しい。奏さんは、動くお腹をまじまじと見ていた。

相変わらず優しい奏さんは、最近の私のお気に入りのサツマイモを毎日の

ように買ってきてくれる。蒸かしたり、甘露煮にしたりお味噌汁に入れたり

と、毎日どこかにさつま芋がいる状態だ。

そんな私を不思議そうに見ているが、付き合って一緒に食べてくれる奏さん

は、素敵な旦那様だと思う。

穏やかな11月を過ぎ忙しい12月を迎える。

去年の12月の奏さんはかなり忙しそうにしていたのを思い出す。

桐生組に行って五月さんの手伝いをしていて分かった。

この世界では、事始めといって年内のうちに年末の挨拶や準備、新年の挨拶

まで済ませてしまうらしい。もし、漏れがあれば失礼にあたるので、組の

人達も細部にまで気を使い慎重に事を運んでいた。

私は年賀状書きを手伝っていた。慣れない筆ペンに四苦八苦していたが、お陰

様でかなり字は上達したように思う。

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