モンスターハンタールチフェル
「あっ……」

「っと……」

 ルチナがアレックの胸に寄り添って、そのルチナの肩をアレックが掴んでいるかたちだ。

「大丈夫か?」

「……ひゃあ!」

 ルチナは慌ててアレックの胸から飛び退き、顔を真っ赤にして背を向けた。

「……?」



(な、何してるのよあたし……)

 倒れそうな所を支えてくれたのに、大袈裟に飛び退いちゃって、あたしったら恥ずかしい……



「ルチナ、大丈夫か? もしかしてまだケガが……」

「ひぇっ!? だ、だ、だ、大丈夫! ちょっとクラッと来ただけだから!」

「そうか…… あまり無理するなよ」

「あ、うん。ありがと……」

 また頭がクラクラしてきそうだよ。

「なんなら俺が背負ってってやるけど……」

「い、いい、いいって!! 大丈夫だから。は、早く行くわよっ!!」
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