強すぎる彼女と優しすぎる彼
龍仁が作ってくれたおかゆを食べて佳子は早くにベッドに入った。
一人になっても、家事をしてくれている龍仁の姿を見ても子供のことが頭をよぎる。

結婚してからこんな大切なことに気づくなんて。

結婚する前だったら龍仁は自分を選んでくれた?

結婚する前にわかっていたら龍仁のために離れた?

治療をして、この手に赤ちゃんを抱ける日が本当にくるの?

治療をしたら龍仁の手に赤ちゃんを抱かせてあげられるの?


そんなことを考えているとベッドに龍仁が入ってきた。
思わず眠ったふりをした佳子をそっと抱きしめて龍仁が眠りにつく。
佳子は眠れない夜を過ごした。
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