強すぎる彼女と優しすぎる彼
『いま家に着きました』
佳子は何となく話をしたくなくて龍仁にメールだけ送った。

『すぐにシャワー浴びて眠るように!』
とすぐに龍仁からメールが返ってくる。きっと自分からの連絡を待っていてくれたのだと思うと心配させている自分が情けなくなった。

いつもだって自分は龍仁に支えられるばかりで、自分は龍仁の支えにはなれていない。それなのにこの距離では心配や迷惑ばかりで新境地の中頑張る龍仁の支えになれない。

佳子はもどかしい思いを少しでも流せるようにと頭からシャワーを浴びた。
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