強すぎる彼女と優しすぎる彼
ずっと探していた婚約指輪や結婚指輪。その中でもなかなか佳子がしっくりとくるものがなかった。
「はめてみたら?」
「うん」
龍仁の勧めで実際に指にはめてみると結婚がより身近に感じられて少しくすぐったかった。
「サイズは?」
「ちょっとゆるいかな」
「お客様の指は関節も細いのでこのデザインの指輪ですとオーダーメイドでサイズを調節するようになるかと思います。」
「そうですか」
「ここでオーダーする?」
龍仁の言葉に佳子は首を横に振った。
「もう少し考えます。」
佳子の言葉に店員は広島の本店のみオーダーメイドできる商品と説明を付け足した。
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