暴走族の総長様は、私を溺愛してるらしい。

鬼でも悪魔でも…女装でも?

煌輝said

もう少しで、文化祭。
菜乃と回りたいけど、俺はいろんな意味でそこそこ有名だから、目立っちゃうし。
今は倉庫のたまり場で、菜乃が帰るまで、いつもここで時間を潰している。

「文化祭…」
「何?総長。文化祭行きたいの!?」
「……ざっくりいくなあ、迅は」

俺の文化祭というワードに反応した迅と、それをたしなめる楓。

「で?行きたいの?総長!」
「菜乃がいるから」
「そっか!菜乃か!なら一緒に行こうよ!」
「迅、それ以上は…」

何かを察したのか、迅を止めようとする楓。
この2人は相変わらず仲がいい。

「迅は行くのか?」
「もちろん!」
「目立つぞ?」
「大丈夫!女装してくから」
「「は?」」

俺と楓の声が重なった。

「だから、女装してくんだよ!」
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