Only you〜伝えたかった、たったひとつのこと〜
それから、年が明け、1月も終わろうとしている土曜日。


私は美里と連れ立って、会場である中華料理店に入って行った。


「やぁ、石原(いしはら)さん、小川さん。しばらく。」


出迎えてくれた幹事の男子に、私達は笑顔で一礼する。


「今日はありがとう。もうだいぶ集まってるよ。20歳の記念で集まってから4年ぶりだから、みんな楽しみにしてくれてたようだ。」


「結局何人くらい来るの?」


「25人。ウチのクラスは36人だったから、まぁまぁの参加率じゃないかな。前回集まった時は、まだ学生だったから。みんなだいぶ大人びたよ。さ、入ってよ。」


「ありがとう。」


私達は、会費を払うと、会場に入った。
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