運命が紡いだ物語
俺は牧原さんのそばに行った。

あんなに高い熱があるのに、授業受けて体育までして・・。

なんでこんな無茶したんだろう・・?

俺が牧原さんの顔を見ていると、不意に牧原さんが目を開けた。

「牧原さん。大丈夫?」

「咲野君。何で?」

「牧原さんサッカーの途中で倒れて、
熱が高いみたいだから
先生が今、親御さんに連絡しに行ってるよ。」

「ごめんね。迷惑かけて。」

牧原さんはとても悪そうに言った。

「そんなこと気にしなくていいよ。
俺が勝手にしたことだし。」

「ありがとう」

そう言ってほほ笑んだ牧原さんに、俺はまたドキッとした。


ガラガラ


「あら、目が覚めたのね。大丈夫?」

「はい。大丈夫です。」

「今からお母さんが迎えに来てくれるそうよ。」

「そうですか。ありがとうございました。」

しばらくして、牧原さんは帰った。


俺は自分でも驚くくらい牧原さんのことが好きになっていた。
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