セキツイ動物
「はぁはぁ。」
乳ガンになったお母さんは、いつも苦しそうだった。つい最近までは元気だったのに、薬の副作用で吐いてしまうことが増えた。また、体力も落ちていて、家事をするのも大変そうだった。特に、放射線治療で髪の毛が抜けてしまったお母さんの姿を忘れることはできない。私は、苦しそうにしているお母さんを見ることが辛くて辛くて仕方なかった。

しかし、そんな努力も呆気なく、中学2年生の時にお母さんは亡くなった。
辛そうなお母さんを見ることは嫌だった。しかし、お母さんを失ってしまい、とても悲しかった。また、私は何事に対しても無気力になった。

神様はなぜ、私からお母さんを奪ってしまったのだろうか。世界にはたくさんの人がいるのに、なぜ死んでしまうのはお母さんだったのだろうか。私は運命を憎んだ。
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