midday crow
「いじけてねえよ!」

なんとわかりやすいのだろう。もういっそ感動する。

「聞いて聞いて」

紅羽は太陽を宥めにかかる。

「……えっとねえ……。私、正直太陽くんが誰のために曲作ろうが、それはどうでもいいんだけど」

太陽が目を怒らせた。

というかなんとなく泣きそうである。

まずいまずい。がんばれ私。と焦りつつ、紅羽は言葉を続けた。

「でもね、太陽くんの曲を、目を見える形にするのは、私でありたいと思ってるよ」

ついさっき気づいたのだが。

紛れもなく本心である。
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