本命同盟
それが苦しくて、痛くて、どこにもぶつけることのできないこの思いが私の中で黒く大きく膨れ上がっている。


「みずほ、直人は困らせるためにいるようなもんなんだからいっぱい困らせていいのよ?」


「あ?柚葉、俺がなんだって?」


「直人なんていっぱい困ってもっと大人にならないとねっていたのよ」


すました顔でそう言うと直人はぶすっと気を損ねた。


「なんだよ、柚葉だって俺と同じようなもんじゃねーかよ」


「はあ?私があんたと一緒なんてごめんよ。」


ばちっと火花がとぶ。


「ほらほら二人とも、そろそろやめないと授業始まるよ。」


和馬の一言で私と直人は急いで次の授業の準備をする。


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