二人を繋ぐ愛の歌
下克上
ーーねえ、知ってる?ShineとKaiserの……。 

ーー知ってる知ってる!お昼からテレビもネットも周りも人達もその話題で持ちきり!

ーーShineからKaiserに挑戦状叩きつけたって話じゃない?
ついに世代交代かしら?

ーーでも、やっぱりKaiserには敵わないんじゃない?

ーーそうかな?Shineもいい線いくと思うんだけど……。

仕事を終えて足早に駅に向かって歩いていてもすれ違い様に聞こえてくるのは昼にトップニュースとして流れたShineとKaiserの話ばかりだった。

速報として流れたそのニュースはそれ移行の詳細などはなく、ただShineがKaiserにトップアイドルの頂点をかけた挑戦を事務所を通じて正式に申し込んで、現在Kaiser側は検討中としか書かれていなかった。

ついにこの時が来たっ!!と有頂天になっていた遥は午後の仕事が進まず残業。
沙弓はさっさと仕事を終わらせるといてもたってもいられず、朝陽がいるであろう真未のパン屋へと向かっていた。
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