うさぎ
「汝、健やかなる時も、病めるときも、喜びの時も、悲しみの時も、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、敬い、慰めあい、供に助け合い、その命あるかぎり真心を尽くすことを誓いますか?」





「誓います」

隆之が私の目を見て真っ直ぐに言った。

美和が私を見る。

私は隆之の目を見ると言った。

「誓います」

「では、誓いのキスを」

美和が促す。

隆之がそっと私の顔に触れる。

私は顔が熱いのを感じながら隆之を見る。

二人の顔はゆっくりと近づき、そして、











―――――唇が触れる。







美和がパチパチと拍手をする。










今はこの三人だけの結婚式だけど、数年後にする結婚式はもっと大人数でやりたいな、なんてぼんやりと思う。






隆之の唇が、ゆっくりと私から離れる。










――――ケーキのように甘すぎない、優しいキスだった。











~END~
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