あなたが落とした風船を
あなたが落とした風船を
風船のこと
幼い頃、私は風船が嫌いだった。
ことあるごとに大人は風船を押し付けてきたけれど、風船が割れる音はいつまで経っても好きにはなれなかった。
なんといっても、ふとした瞬間に手から滑り出てしまうあの虚無感が、どうにも私の心を締め付けるのだ。
だから私は、今でも風船があまり好きではない。
ことあるごとに大人は風船を押し付けてきたけれど、風船が割れる音はいつまで経っても好きにはなれなかった。
なんといっても、ふとした瞬間に手から滑り出てしまうあの虚無感が、どうにも私の心を締め付けるのだ。
だから私は、今でも風船があまり好きではない。
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