あなたが落とした風船を
「陽くん」


私は陽くんのおでこに唇を寄せる。


少しでもあなたへの想いが伝わるように。


あなたがくれた沢山のキスを返せるように。


「愛してる」


そう伝えると、陽くんはまた穏やかな顔で笑った。



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