惑星のダンス
新たな明日
歌番組の翌日。

灰色の雲が厚く立ち込める下、事務所の社長室にて、愛は天と並んで立っていた。

隣の気配がいつになく緊張しているな、となんとはなしに思う。

二人の視線の先、重厚に黒光りするデスクの向こうで、椅子に腰かけた男が微笑みを浮かべている。

文字通り微笑みだ。四十代の我らが社長は、穏やかな性格で知られている。

ただまあ、名指しで二人揃って呼び出されたのだから、緊張するのも無理からぬことだった。

「まず、昨日はおつかれさま。“Venus”も“PLANET”も、本当によかった」

「ありがとうございます」

声を揃えて答える。
< 84 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop