アンバランスな苦悩
「なんて事をするんですか
桜さんは
母親なんですよ!」

学校から急いで帰った
俺は桜さんを責めた

「だって
瑛ちゃんが真琴やすみれを
優先にするって言うんだもの

二人がいなくなれば
瑛ちゃんは
優先にする人がいなくなるでしょ?

そしたら私を抱いてくれる」

怒れてる
おかしいよ

どうしてそんな
変な考えが浮かぶんだ

「光ちゃんも
瑛ちゃんみたいに
私を愛してくれるかな?」

「光汰には…
触れないで

俺が


…俺が桜さんを
満足させるから

だから」

「ええ
瑛ちゃんが私を愛してくれるなら

でも寂しくなったら

私はいつでも
光ちゃんを誘うわ

だって
光ちゃんも良い男よ

でもその前に
瑛ちゃんをお仕置きしないと

ね」

桜さんは
そう言うと

寝室を出て行った

果物ナイフを持って
俺の前に立つ

「何、するの?」

「ふふふ
お仕置きよ

私を忘れないように

ちゃんと傷を残しておくのよ」

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