香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
街の灯りが見えたところまでは覚えているが、その後の記憶が全くない。
「王都に着いて君をおろそうと思ったら寝てたからな。仕方なくここに連れて来た」
「この服は?」
白い衣をじっと見て問えば、彼は「ああ。真夜中で他の者を起こすのは忍びなかったから、俺が」とサラリと答えられ狼狽えた。
え~、じゃあ、裸も見られたってこと?
下着はつけているけど、この世界のものはなんというか薄くて透けている。
ガーンと落ち込むが、ハッとして気づいた。
彼と何かあったってことはないよね?
「私と……その……あの」
いざ聞こうとすると、恥ずかしくて言葉が出ない。
「何?顔が真っ赤だが、どうした?」
アレンが私の顔を覗き込むが、その顔が目と鼻の先にあって、心臓がトクンと高鳴った。
キラリと光るその双眸。
そんな綺麗な瞳に見つめられたら、頭が真っ白になる。
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