この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
「アルヴォネンで流れた噂に関しては、ルーカスとティーナは関係ありません。実は出処が分かっていないんです。婚約破棄と修道院に関しては、私とルーカスでその噂に乗っかった感じです。だから、ルーカスとティーナは決して悪感情を持ってそうした訳ではなく、私の希望を聞いてくれたような形なんです。

 私、本当に社交界から離れて、修道院に行きたかったんですよ」

「そう……か」


 ローデリヒ様は想像もしていなかったみたいだ。しばらく黙り込んだ後、悔いるように唇を噛む。


「それならば……、私は余計な事をしてしまったんだな」
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