ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】

「里宇から相談されてはいた。里宇も潮時だろ」

「尚……迷惑かけてごめん」

「別にいーって。お前ら兄弟に面倒かけられんのは慣れた」

平坦な瞳でヘラヘラと手を振る尚。

隣の新垣はじーっと里宇を見て来る。

「新垣?」

「……本当に男子だったんだ……」

あ。あー、新垣は里宇のことでひと悶着あったもんな……。

「あ、尚くんの彼女さん?」

「だよ」

尚が答えると、里宇は新垣の前に立った。

「はじめまして、碓氷里宇です。後輩として、よろしくお願いします」

里宇は深く頭を下げる。

この中で里宇が面識ないの、新垣だけだったな。

< 282 / 289 >

この作品をシェア

pagetop