希空~空姫に希望を。~
「…着ました」
少し経ってから小さな声が聞こえた。
振り返ってみると、案の定Tシャツはぶかぶかだった。
ま、ないよりマシだよな。多分。
「何があったのか知らねぇけど、
あんま暗い道通んない方がいいよ?
じゃ、オレ達はこれで…」
いつも通り立ち去ろうとしたら、諷賀の腕がオレを引き止めた。
何だ?と思っていたら、諷賀はフードとマスクを取った。
諷賀なりに戦闘モードを解除した証だな。
でも一体なんで?