桝田くんは痛みを知らない
 白いシャツにカーキ色の細身のパンツ。

 薄手のジャケットを羽織った桝田くんが、日影にしゃがんでいた。


 かッ……こよすぎてビビる。

 このひとが本当にわたしの彼氏なの……か……?


「だせえ服」

「……っ、失礼な」


 今日のコーディネート、寝不足になるくらい迷ったのに。


 水玉の、ワンピース。


「嘘。クソかわ」

「!?」


 なんなの。

 下げて上げるな。


「よう。オマエが噂のノブナガか」


 初デートは近場でしよう、ということになり。

 そしてノブナガに挨拶したいって言ってたから、ノブナガの散歩になった。
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