桝田くんは痛みを知らない
 マサオミくんが


「お願い」


 見たこともないくらい辛そうな顔をしていて。


 観覧車が、

 一番高い位置に着いたとき。


「古都ちゃん」


 ――――となりにやってきたマサオミくんが


「僕に、恋していて」


 わたしを、抱きしめた。
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