桝田くんは痛みを知らない
「会話のキャッチボール続かない男、ナンバーワンなのに……」


 とんでもない肩書きだな。


「一応、続いたかな」


 半分くらいケンカしてた気もするけど。


 先生が黒板に書いていく英文を、ノートにうつしていく。


 頭では、桝田くんのカラダの状態は大丈夫なんだろうかと、引っかかったままだ。


「フラグたったな」


 隣で、えみるがつぶやく。


「………フラグ、って?」

「古都。桝田くんに乗り換える気ない?」

「は!?」


 大きな声を出したので、先生に睨まれる。
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