緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
「どこが嫌いなの?」

「たくさんあるの!
強引だし、意味わからない理屈で勝手に話進めるし、なんか女性にだらしない過去があったっぽいし…」

「つまりは不安ってことだ。
好きになっても相手に好きでいてもらえるかわからないから不安になってるってことでしょ?」

「いや…。違うと信じたい」

「ま、あとは莉子が決めることだと思うよ。
私なら間違いなく飛びつく案件ね。

でも、なんとなく思うのは、そこに盲目的に飛びつくことをしなかった莉子だから、彼は追いかけたくなったんだろうね。

モテる男にホイホイついていかず、距離をとってひたすら待つ。そしたら男のほうが気になってアプローチしてくるって言うのは少女漫画の鉄則だけど、実際それを現実でやるってなると難しいのよね。
そもそも待ってたら気づいてもらえない。
ハプニングがないと、接点すらつくれない。

莉子は、そのハプニングが起こった。
そろそろ掴んでみるのもありだと思うけどね」
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