緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
自分でも理解してやれない俺自身を、あんたは探し出してくれるのかな。

「やっぱ、あんたが結婚相手で良かったよ」

「私は良くないですよ。
そろそろ手錠外してください」

言うと思った。

「ま、そのうちな」

この日から、ふと夜空を見上げることが多くなった。
存在しているだけで意味がある。

くすぐったくなるような言葉をあんなにもさらりと言ってのけた莉子。
俺には相当沁みたんだよな。

だから、絶対に離してやらない。

傲慢でもなんでもいい。
あんたを俺の傍に置いておくためならなんだってしてやる。
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