御坂くん、溺愛しないで。




「筧くん…」


今の言葉を御坂くんが聞いたらどう思うだろうか。
少しは心を揺らいでくれるだろうか。

御坂くんはバスケに未練がある。
それは私でもわかった。



「だから咲には理玖に寄り添ってほしいだけで、別に咲の好きなようにしていいから」

「えっ、好きなように…?」

「そう。咲の存在がもう理玖にとって特別になってるから」


琴葉が口角を上げる。
その笑みはとても嬉しそうに見えた。


「でも私はどうすれば…」

「木原ちゃんは理玖の癒し役だな。
木原ちゃんの存在に癒されてりゃ傷も癒えるだろ」


そ、そんなこと言われても…無理な気しかしない。
私で癒されるだなんてあり得るわけがないのだ。

それならまだ猫カフェやハリネズミカフェなどの小動物に触れ合うほうがずっと癒されるだろう。

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