御坂くん、溺愛しないで。
本人は違うと言い張っているけれど、私の考えで間違いない。
今だってたまに中学に行き、バスケをしているようなのだ。
そう考えたらとても申し訳なくなり、何としてでも男嫌いを克服しなければいけないなと思った。
「へぇ、まだ琴葉彼氏いなかったんだ」
「な、何よ…そういう秀太はどうなわけ?」
あれ。
なんだか今の琴葉に違和感を覚えた私。
「俺もいねぇんだよな。
全然モテねぇ」
「ふーん、あんたチャラそうだからじゃない?」
心なしか嬉しそうな琴葉の声。
もしかして、と思ってしまう。
だって普段からサバサバしていて綺麗で、あまり男の人の話をしない琴葉が。
今は女の子のようなかわいい表情、雰囲気を醸し出していたからだ。