御坂くん、溺愛しないで。
寂しさを埋めて



御坂くんがバスケ部に入部して早一ヶ月ほどが経ち、気づけば初夏も終わりを告げる六月へと突入していた。



「はぁ…」

そんな中で私は思わずため息を吐いてしまう。
最近調子が上がらない。


「咲、ため息多いね。どうしたの?」
「うーん…」

今日は一時限目から元気が出ず、授業が終わるなり早速机に突っ伏していた。


そんな私を心配したのか、琴葉が私の席まで来てくれて。


「なんて、理玖のことだっていうのはわかってるけど」

「……っ」


小さい頃からの幼なじみとなれば、簡単に私の悩みを言い当ててしまう琴葉。

そう、私は御坂くんのことで色々悩んでいた。


とはいえ悩んでいるのは私だけであり、御坂くんには関係ないけれど。

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