恋の駆け引き~イケメンDr.は新人秘書を手放せない~

副院長、皆川真之介

数日後。
今日も他のドクターから依頼された仕事が気に入らなくて、ボスの機嫌が悪い。

「今日は珍しく、外来も会議もないんだ。こんな時はゆっくり溜まった仕事をかたづけたいのに」
恨み言を言いながら、目の前の課長を睨んでいる。

「すみませんね」
頭を下げるのは総務課長。
「大体、何で他の奴の仕事を俺の秘書にさせるんだ」
「それは、彼女が優秀だから」
知らなかったのかって視線。
「そんなことは分っている。でも、並木は俺の秘書だろう?」
「もう1人、別の秘書をつけましょうか?」
「イヤいい。どうせなら、俺以外の仕事を外して欲しい」
「無理です」

あの、そういう話はできれば本人のいないところでお願いできないでしょうか?
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