独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる
寝起きのせいか、彼はぼんやり私を見つめたまま黙っている。同じように頭の中で状況を整理しているのかもしれない。
沈黙に耐え切れず、私の方から口を開いた。
「お……おはようございます」
「……なんだそれ」
ぽつりと言って、彼はわずかに口角を上げる。
「『普段の冨永(とみなが)さん』に戻ったな。……夕べと全然ちがう」
整った顔に浮かぶ不敵な笑みに、心臓が早くなった。
「夕べって……あの、私……?」
ずり落ちそうな布団を胸の上まで引っ張り上げながら言葉を探していると、ふいに肩を掴まれてベッドに引き戻された。スプリングが軋み、仰向けになった私に覆いかぶさるようにして、峰島先生が顔を近づけてくる。
「おはよう、優梨子(ゆりこ)」
わざとらしく私の名前を呼んで挨拶を返す彼に、心臓が弾ける。