人生の楽しみ方
 君の家に通ったり、俺の家に来て貰ったり、俺達は離れないでずっと一緒に生活していた。君はたまに涙ぐんだり、笑ったり。時間が動き始めた。

 「ひな、一緒に散歩行こう。」

 夕食を終えた君に優しく話しかけると君は小さく頷く。俺は君と毎晩散歩へ行くのが大好きだった。君と歩きながら沢山話をして、手を繋いで笑って。

 「望さん、嫌じゃないの?」

 「散歩が?」

 「そう。付き合わなくても大丈夫だよ?」

 「行きたいんだ。」

 君を一人にしたくないんだ。

 「嬉しい。」

 君は少し恥ずかしそうに俯いて。

 「ひなが幸せならいい。」

 心から願う。

 「望さん、大好き。」

 
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