似た者同士の恋物語
慌てて傘を押し返そうとするけど


「だめ」


にっこり笑ってその手を抑えられる


「っ」

「俺はいいから」



優しい笑顔と一緒に
先輩のその手はすぐ離れた



……そんなに長い間触れられたわけじゃないのに

触れられた場所が熱い



「…」


先輩は平然としてるけど

私は…


……無理


好きな人に触られたら


それがたとえほんの一瞬でも
相手がなんとも思ってなくても


どきどきしてどうしようもなくなる
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