ひとみ




ただ、今、目を閉じると、俊輝は言うの。



『なっちゃんは、もう俺に縛られないで。自由に生きていいんだよ』って。



そして続けて言う。



『なっちゃん、幸せになって。』って。



あたしは必死に頷くだけ。



そして俊輝は涙を流して、また言うの。



『どうか俺を忘れて』



できない。



どうして・・・。



だって、あたしはあなたが好きだから。






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