ひとみ




ジュースを飲んでいるあたしの横に優花が座ってきた。



あたしにジュースの追加をしたあとに言った。



「勇介の髪、触ったんだね。」



そう言われて、あたしはゆっくり頷いた。



「信頼した人。その人にしか触らせないって。あたしは触らせてもらえなかった。」



あたしは首を横に振った。



「染めてって言われたの。触りたいなんて言ってない。」



それを聞くと、優花は軽く微笑んで見せた。



そしてまたいった。






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