恋愛なんて、するはずない。
「えっ、スバル君がいる!」



それは音楽室に入ってすぐのことだ。



倉庫にいた獅子戸君がいま、音楽室の席に座っていたのだ。



普段サボってる人が来た、と言うだけなのに女子は数人きゃっきゃっしている。



「スバル君やっと来てくれたぁ、かっこいい!



あのちょっとワル的なオーラがたまんないし、雨ケ谷君とはまた違うジャンルのイケメンだよね!!」



…なんてはしゃいでいる。



確かに彼もかっこいいとは思う。



けど、倉庫であんなことされたらかっこいいとかよりも普通に恥ずかしくて顔を見れない。



私は入口で躊躇した。



だって私の席は…



彼の前の席なんだもの。



「…?



何、中に入らないの?」



私が立ち止まっているからか、藍は?と首を傾げる。



「えっと、その…」



私がなんと言えばいいのか考えていると、「わかった!」と藍が手をたたいた。



「茜、スバル君がかっこよすぎて席につけないんだなぁ〜!



雨ケ谷君という人がいながら…このこのぉ!」



そう言って指で私の腕をつつく。



「ちっ、ちがっっ、そんなんじゃないよ!」



いや、でも、雨ケ谷君と付き合って花園さんたちに狙われてるしいっそのこと…



ううん、そんなのいやだ、それに雨ケ谷君は私のためにしてくれたのにそれじゃあ私は最低だ。



それに、獅子戸君はなんかハラハラするし、ドキドキもする。



でも、そのドキドキは雨ケ谷君とはまた別のドキドキだ。



「ほらほら、席に行くよー!



授業始まっちゃう〜」



藍に強引にわ押され私はしぶしぶ席につく。



「きょ、今日は授業に出るんだ…」



「あぁ、なんとなく…な?」



そう言って獅子戸君はニヤリと笑う。



っ///////



…思い出される記憶。



そしてそのまま授業は始まった。



後ろに獅子戸君がいると思うと緊張するけど、授業に集中さえすればなんてことない。



すると、髪に何かが触れた気がした。



「おまえ、髪綺麗だな。」



先生の目を盗んで後ろを振り向くと獅子戸君が私の髪を触っていた。



「な、なによいきなり…」



「やっぱり授業退屈だなって思ってたらつい…」



「つ、ついって何よ…」





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