エターナルリング
「あかねと三島も?ここ?」

「あっ結城も?」

卓弥の指差す方は、あかねと茉莉が行こうとしていた蕎麦屋だったため、3人でのれんをくぐった。

必然的に3人でテーブルにつき、あかねと卓弥が対面で座り、あかねの横に茉莉が座り注文したところで、女性数名が近づいてきた。

-MIYABI-の社員プレートをしているから、卓弥に用事のように思えるため、あかねと茉莉は、女性たちから目を反らした。

度々3人で来ると、みられる光景の一つで、営業で昼夜飛び回る卓弥へのアプローチは、決まってランチ時間と決まっているからだ。

「あの……結城さん。」

数人の中のリーダーと思われる一人が声をかけた。チラと顔をみると、やけに青い。
普通、真っ赤な顔で声をかけてくるのに、変だなぁと思っていると、次の言葉にあかねは目を見開いた。

「ジュエリーショップで、指輪買ったのは本当ですか?」

「……君に関係あるかな?」

「あっ、えっ……。」

鋭く返された言葉に女性たちはひるんでしまったようだが、それでもなんとか言葉を発しているようだ。
< 3 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop