溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を



 「嬉しいよ………。本当に。俺を好きになってくれて。」
 「それは私の方だよ。」
 「…………これで、本当の家族になれるな。」
 「うん。………椋さん、大好きです………。」


 花霞はそう言って、彼の顔を見上げた。
 その意味を椋はすぐに理解してくれて、ゆっくりとキスをしてくれる。

 軽いキスから、あっという間に深いキスになる。いつも受け身だった花霞も、自分から椋の首に腕を絡めて、唇を押し付け、椋を求めた。
 それが嬉しかったのか、椋が微笑んだのが、目を瞑っていた花霞には何となくわかり、恥ずかしくなりながらも、共に微笑んでしまう。


 椋と今までも沢山キスをしてきた。毎日していたと思う。
 けれど、どんなキスよりも今のキスが1番幸せで、とても気持ちよく感じてしまう。そして、もっともっと彼の唇と舌を絡めて感じていたいと思ってしまう。

 幸せを感じながらも、少しずつ息苦しくなる。それでも、離れるのがイヤだった。
 それでも、椋は離れてしまう。



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