溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を
ベットに横になった後、体温計で熱を計ると38℃と出た。低体温の花霞にとってはかなりの高温だ。
「今日は仕事だから俺は出掛けるけど、大丈夫?」
「はい。今日は寝させてもらいます。」
「うん。そうしてて。お昼はお粥を作っておくから食べてね。お昼ぐらいに1度帰ってくるから。」
「そんな!1人で大丈夫ですよ?」
「いいから。俺が心配なだけだからさ。」
椋はそういうと、労るように花霞の髪を優しく撫でた。
「それに君が弱っているのは知っていたのに、昨晩無理をさせたのは俺だから。昨日は、いろいろ我慢できなくてごめんね。」
昨晩の事情とは何なのか。
花霞がわからないはずもなく顔が一気に赤くなる。そして、昨日の事を思い出しては彼の顔が見れなくなる。初めての経験なわけでもないのに、何故こんな気持ちになるのか、不思議だった。
「そ、それは……私がお願いしたことでもあるので。」
「あー………花霞ちゃん、可愛かったなぁー。特にあの時の切なげな表情と声と………。」
「り、椋さんっ!止めてください!恥ずかしいですっ!」
「ははは。」
からかわれているのだとわかり、抗議の声を上げると、椋は楽しそうに笑いながらすぐに「ごめんごめん。」と言って謝罪した。