人間サイコロ
「それじゃまるで、怨念みたい……」


「おそらく、その類なんだろう」


そう言われて、あたしは先生が助けに来てくれたときお守りを握りしめていたことを思い出した。


「先生は、あのゲームを入手してどうするつもりだったんですか?」


金庫の中に入れられていたと言っても、あたしたちが探し出すことができてしまったのだ。


「どんなものなのか確認して、それから供養してもらう予定でいた。あの倉庫は私しか入らないからまさかあんなことになるなんて……」


そう言い先生は悔しそうにうつむいてしまった。


嘘をついているようには見えない。


「少し、不用心すぎませんか? あんな恐ろしいゲームを学校に置いておくなんて」


先生は悪くない。


悪いのは、好奇心からそれを探し出してプレイしてしまった自分たちにある。


そう理解していても、責めずにはいられなかった。


「悪かったと思ってる。まさか、本物だったなんて……」

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