キミ、が欲しい



一体いつからハルちゃんなのよ。



「ハルちゃん、俺とデートしようか?」



「ちょっと、何考えてんの?ハルは渡さないんだから」



「え、え、あの…っ」



冗談じゃない。
拓海が何を企んでるかはわからないけど、2人きりにさせるわけないでしょ。



「あー!俺たちが喧嘩勃発すると思ってんだろ?ちげーよ、お友達になりたいだけだよん」



そのキラースマイルが一番信用出来ないのよ!
圧倒されまくりのハル。
私と拓海の言い合いに顔面蒼白してる。



「だいたいいきなり過ぎんのよ、どうせまた暇つぶししたいだけでしょ」



「星那のことについて色々と語り合いたいだけなのに酷い言われようだな〜」



「語り合うな!」



「星那の昔のアレやコレ。いっぱいネタ持ってるよーん、ハルちゃん聞きたいでしょ?」



「ちょっとやめてよ…あのねぇ…!」




「あの…!!」



間に割り込んで入ってきたハルは私と拓海の腕を掴んでる。



「さ、3人でどうですか?俺も……須賀くんに聞きたいことがあります…」



グッと肩に手を回し「拓海でいいよん」とか……何なの?この展開。



ファミレスでの奇妙なトライアングル。
元カレに今カレ……私だけが拷問?



「単刀直入に聞きます。星那と、よりを戻したい…ですか?」



真っすぐ拓海だけを見て、ハルから最初に口を開いた。



「戻したい、って言ったら?」



膝の上で強く握る拳。







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