日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
「んっ」



!!!



「桃華!!」



うっすらと蒼色が見える。



「おい!!!医者!!!!」



着物の男が廊下に向かって叫ぶ。



それだけでガラガラと
何かを持ってくる音が聞こえてくる。



「どこ、ここ」



「ここは病院だ。」



「そう。


なら、離れろ」



トン



軽く胸を押される。



「桃華!」



「黙れ、忌々しい名前を呼ぶな。」



「離れてください!!!」



医者達が彼女を取り囲み近付けなくなる。



彼女は、東華だ。



「こっちのレーギーナだったな。


帰りな。
ここからはガキの来る場所じゃねぇ」



っ、



何も、言い返せない。



ここにいたら東華の邪魔になるだけだ。



東華を見ると一瞬もこちらに目を移さない。



くそ、くそ。



もう二度と無気力を味合わないために
喧嘩も強くなった。
仲間も作ったはずなのに。



全部、



あの着物の男に取られている。



一ノ瀬 桃華の横は俺が貰えても



妃瀬 東華の横はあの着物の男が並ぶ。



くそ。
< 217 / 299 >

この作品をシェア

pagetop