日本一の総長は、本当は私を溺愛している。
「あら、私食べちゃったわ」



「うん、俺もだ」



「いやとは言わせませんよ」



お兄様が微笑む。



「まさか、可愛い妹のお願いを
そう簡単には蹴らないさ。」



「今現在先程の蹴ったばかりですがね。」



「そういうな」



「お兄様、これ、東華だけ具材が違いますわ」



「む、ほんとだ」



「なに全部食べようとしてるのですか!!!」



「「協力するための証約手付金。」」



「ぐっ、お好きにどうぞ」



妹から巻き上げる姉と兄はどうかと思う。



まぁ、2人が協力してくれれば楽になる。



「で、協力って?」



お兄様が先を促す。



お姉様は御満足してくれたのか
美味しそうにデザートに手をつけている。



こんなことしながらもしっかり話は聞いてる。



「この2人に一芝居打ちますので」



お兄様は眉を動かし
お姉様は目が鋭くなる。



「お願いします。」



お兄様とお姉様は、
この言葉の裏の意味が分かっただろうか。



分かってないかもしれない。



出来れば、



わかって欲しくはない。
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