腹黒王子の初恋
腹黒王子の苦悩
 『あ、やっと来た。優芽ちゃん、遅いよ~」

 ゆうきゅんが唇を尖らせて言う。拗ねた彼もかわいい。

『…ご、ごめん、キリがつかなくて…』

 私は下を向いたまま話をした。

『ねぇ、どこ見てるんですか?』

 両頬をそっと捕まえて上を向かせられる。

『だって…恥ずかしくて…どういう顔して会えばいいかわからないんだもん。』
『ダメ、こっち見て?…ちゅっ』
『…んっ!』

 そっと目線を上げたらリップ音を出して軽くキスをされた。一気に真っ赤になる。ぎゅっと抱き締められた。

『もう~かわいすぎる。会いたかったです。やっと気持ちが通じ合ったのに話せない、触れない。拷問ですか…』
『私も会いたかった…』
『ねぇ、さっき男と話してなかった?』
『男って…総務に用事があった社員さんでしょ。あはは」
『あ、笑ったな。優芽ちゃんに話しかけて来る男はみんな気になるの!』
『ふふふっ…』
『また、笑ったな~。えいっ、えいっ。』
『…ん…んっ』

 2回軽くキス。

『優芽ちゃんがかわいいのがいけないんだぞ~ちゅっ…ちゅ…ちゅ…ん…んっ…』

 イタズラのように何回か軽いキスをしていたけど、だんだんそれは深くなる。会社でこんなことしてるという背徳感もプラスされて体がどんどん熱くなる…



 



 


 








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