ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「いや、『美味そう』ではなくて美味いぞ」

 ルディが言った。

「俺は昼に味見をして、さらに夜にも食べたが、正直言って明日も食べたいくらい美味かった。もし誰も食べないのなら、もっと食べられるから、客は来なくても……」

「ちょっと、店からいい匂いがするんだけど!」

 ルディの説明の途中で、犬族の女性が鼻をクンクンさせて言った。

「ねえ、あたし、ここの料理を食べていきたいな」

「よしよし、じゃあ入ってみるか」

 カップルが入店した。

「昼間っからいい匂いがしてたまんなかったんだよねー、俺の店は閉めたから、食わせてくれよ」

 そう言いながら、期待に満ちた顔で隣の雑貨屋の若い主人が入った。

「あと3名さまで終わりでーす」

「いや、もうあとは俺たちで食べても……」

 狼隊長が食べる気満々なのを見た、通りかかった若い男性が言った。

「お、俺も食ってみたい! どうかな?」

「うん、わたしも食べたいわ」

「ねえ、みんなで食べてみましょうよ」

 ということで、3人連れが入った。

「はい、これで終了です」

「あ……」

「またのお越しをお待ちしていますね」

 子猫に扉を閉められて、カツレツを食べ損なった男は「さっさと入っておけば良かったよ……」と肩を落としたのであった。
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