身代わり王女の禁断の恋
クリスの想い
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クリスの想い

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舞踏会から半月が経った。

ハールに会いたい。

でも、監視が厳しくて、とても会いには行けない。

そんな時、昏睡状態だった王女殿下が指を動かしたことで、部屋中騒然となった。

王女殿下、目覚めるの?

目覚めてほしい。

そう思い、寝室の扉を居室側から眺める。

その時、ふと気付いた。

もし王女殿下が目覚めたら、どうなるの?

私の身代わり生活は終了して、この王宮を出ることになる。

そしたら、きっとハールとは二度と会えない。



そう思ったら、私は部屋を抜け出していた。

みんなが寝室に行って、誰もいない間に。


私は、庭を抜けて、森へ走る。

こんなに走ったのは生まれて初めて。

もう、半月も森へは行ってない。

今、行っても、ハールはいないかもしれない。

それでも、私は、走る。

ほんの少しでも、ハールに会える可能性があるなら…

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